大人の自閉症の診断
自閉症には、大人になってから診断が下されるケースもあります。
行動や脳波を調べることによって判定されます。
アメリカの精神医学の基準である『DSM』によると対人関係を築くことができない、言葉や表情で自分の意思を伝えることができない、興味を持つ範囲が狭いといった3つの特徴が見られるときに判断されます。
知能指数に問題はない大人に対して使われる『自閉症スペクトラム指数』もあります。
質問に答えていく形式で、自分の精神や性格の傾向を判断することができます。
自閉症の大人の生活
自閉症の大人の方は症状が重いため、専門の施設で生活する方もいます。
自宅で家族と暮らす方もいます。
軽度である場合には、一般社会において自分で生計を立てながら暮らしている方もいます。
病気の症状は様々であり、程度の幅も広くなっています。
ただし、適切な療育や訓練を受ければ行動が改善され、社会に順応しやすくなることも多くあります。
『日本自閉症協会』では、全国各地に『発達障害者支援センター』を設けています。
子供から大人まで、患者さんの生活を支援しています。
自閉症の大人の統計
自閉症の大人についての統計としては、日本自閉症協会によって現在国内に36万人の患者さんがいることとなっています。
知能や言葉に問題がない『高機能自閉症』までを含めると、120万人ともいわれます。
決して珍しい病気ではないのです。
しかも、患者さんの数は年々増加しています。
大人の数も子供の数も、だんだん多くなってきています。
女性よりも男性に多い病気であることもわかってきました。
その割合はおよそ4対1です。
ただし女性の場合には、より症状が重い『精神遅延』の見られることが多くあります。
自閉症の大人に対する福祉
自閉症の大人に対する社会支援制度の整備が進められています。
先般、『発達障害者支援法』も国会で成立しました。
雇用支援や施設の充実も加速することが期待されています。
『全国自閉症者施設協議会』には、現在70近い施設が登録しています。
厚生労働省や各地域の行政機関と協力しながら活動が行われています。
患者さんが成人したときに一人の大人として自立して生きていくためには、社会全体の理解が必要です。
家族や一部の専門家の努力だけでは十分ではありません。