自閉症の薬としての抗うつ剤
自閉症の薬として患者さんに処方されるものに『SSRI』という抗うつ剤があります。
シナプスでのセロトニンの再吸収を阻害する働きがあります。
自閉症の患者さんの儀式的な行動、落ち着きのなさ、攻撃的な行動を抑えるために効果のある薬であり、日本で認可されているものは『フルボキサン』、『パロキセチン』などです。
副作用として、食欲不振や体重増加などが見られます。
そのほかの三環系抗うつ剤は、うつ状態や強迫的行為の改善に役立ちます。
SSRIに比べて排尿障害や便秘といった副作用の強く出る場合があります。
自閉症の薬としての向精神剤
自閉症の薬として処方されるものには、向精神剤もあります。
自閉症である子供は、時にはぼんやりしていて元気がなく、また夜も寝ないで騒ぎ続けているようなことがあります。
ぼんやりした状態を改善する薬は、『リタリン』などの精神賦活剤です。
夜寝つきが悪くなったり食欲がなくなるなどの副作用もあります。
逆に過活動、攻撃性や興奮状態、自傷などを抑制するには、『リスペリドン』などの精神安定剤を使用します。
副作用は不眠、便秘、動悸、口の渇きなどです。
合併症に対する自閉症の薬
自閉症の薬は、様々な合併症を抑えるためにも処方されます。
てんかんや睡眠障害、アトピーなどが挙げられます。
特にてんかんは思春期になってから併発となることがあり、全般線強調間代発作には『デパケン』、『セレニカR』、『バレリン』など、複雑部分発作には『デグレトール』、『エクセグラン』などの抗てんかん剤が使われます。
睡眠障害は自閉症の子供の発達を阻害し、家族にとっても負担の大きい症状です。
睡眠を助ける効果のある『メラトニン』などの薬を使用することによって改善することができます。
新しい自閉症の薬
自閉症の薬としてアメリカ研究でされているものが、『キレート剤』です。
自閉症の原因のひとつとして、乳幼児のときに摂取したワクチンの存在も考えられています。
予防接種ワクチンの一部には防腐剤として有機水銀が含まれていて、脳に水銀が蓄積することが発症とかかわるというものです。
水銀などの金属イオンを不活性化する作用のあるものがキレート剤です。
アメリカではキレート剤を薬として使用することが試みられていて、既に一定の成果があがっています。
ただし、身体にとって必要な金属も排出されてしまうため、サプリメントによって補給することも必要です。