自閉症は遺伝病
自閉症は遺伝的要素も強い先天性の病気です。
脳の障害が原因であるとわかってきました。
育て方や生育環境など、後天的な理由で発病するものではありません。
また、あくまでも脳の機能障害であり、心の病とは一線を画するものです。
しかし、自閉症の原因に対する根強い誤解があるため、言葉を変えて「発達障害」と称されることもあります。
遺伝的な要因が大きく関係していることは判明していますが、病気の原因自体はわかっていません。
自閉症は遺伝病ではないという説
自閉症は遺伝病ではなく、育つ環境に原因があるとつい最近までいわれてきました。
テレビやゲームに夢中になりすぎたり、母親との繋がりが薄い場合に発症すると誤解されていたのです。
自閉症は遺伝どころか、「母原病」とさえいわれていたのです。
そのため、多くのお母さんが大変苦しんできました。
しかし、世界的な研究の結果、現在では先天的な脳の病気であるとする説が主流になっています。
完治する薬や治療法は今のところありませんが、脳に働きかける訓練が行われ、成果を挙げています。
兄弟の自閉症の遺伝
自閉症の遺伝について考えるとき、兄弟の問題を避けて通ることはできません。
ある調査によると、患者さんの兄弟が同じ病気である確率は、そうでない場合の50倍にもなります。
双子の場合は、一卵性と二卵性とで事情が異なります。
一卵性の双子のうち一人が患者さんである場合、6割の確率でもう一人も同じ病気であることがわかっています。
しかし、二卵性の場合は二人とも発病しているケースは少ないのです。
兄弟についての研究結果からも、自閉症に遺伝的要素が強いことがわかります。
自閉症の遺伝と結婚
自閉症の遺伝は、結婚にまで影響を及ぼします。
本人同士は病気と無縁であっても、相手の親族に患者さんがいることがネックになるケースはよく見られるのです。
しかし、この病気は原因がひとつではなく、多くの欠損が同時に起こることによる「多因性」であると考えられています。
原因が複雑であればあるほど、血縁があるから発症する可能性が高くなると単純にはいうことができません。
自閉症の遺伝に関する研究はそこまで進んでいないという現状もあります。